2018年09月18日

「らしさ」をめぐるお話⑤

 幼児期の塗り絵は余白を塗り潰してウソが始まり、小𝟒のころには写生が苦手になって思春期には美術と無縁になるという善知鳥さんのお話の続き。

 𝟑つの言葉が出ているが、「塗り絵」と「写生」はある程度想像がつくものの、「美術」というのは何を指しているのかはっきりしない。「芸術」という言葉で特別扱いし、そうでないものを差別する事によってバイヤーによる高額の価値へ釣り上げを可能とし、投資対象や税金対策の道具に使われる、美術館に飾られる類の絵画の事を「美術」と言っているのか、単純に落描きや趣味のお絵かきや漫画;イラストの類も含めてあらゆる「え」の創作物全般を言っているのか。また、「無縁」というのも描かなくなる事を言っているのか興味関心接触が無くなる事を言っているのかもわからない。自分では描いているが他人の物には関心無いという人もいれば、自分では描かないが視に行ったり情報を得たりはしているという人もいるだろう。情報処理的にはこういった分岐を考える事も重要になる。これによって人の素性に対する印象は全く異なったものになってくるので。「あなたは美術に関心がありますか?」とか「あなたは美術と縁がありますか?」という質問をしても、特定の組み合わせだけで偏見を作ってしまう人が出てくる。そうなるとデマをひろめる危険性が出てくる。

 どれに当て嵌まるのかは人それぞれだろう。例えば私の場合で言えば、税金対策になりうるようなタイプの芸術系美術を描く事は無いし特に描きたいと思った事も無い。しかしそういう人は少なからずいるんじゃないかと思う。描画が趣味の上位に入っている調査は目にした事が無い。しかし、思春期以降全く無縁か?というと、別にそういう訳でもない。中学では美術の授業があったし、高𝟏でも美術の授業があった。大学でも美術の授業を取っている。中高は自分の意思ではないが、大学での選択は自分の意思になる。展覧会に行った事もあるし、中高の文化祭でも毎年美術部の展示には足を運んで一通り覧ていた。私の物ではないが私が高𝟐~高𝟑の時に使っていた部屋にはポンパドール夫人の肖像画のパズルが飾ってあったし、廊下の壁にはノイシュヴァンシュタイン城の絵のパズルも飾ってあった。「清明上河図」のポスターカードを部屋にならべてあった事もあったがそれは私が台湾に行った際に買って来た物。中𝟐〜中𝟑にかけて友達が持っていたクラシック音楽の全集をよく借りていたが、その表紙は全て西欧絵画が使われており、作品解説も付いていたので読んではいた。大学を出たあとも、楽器の歴史をたどる際に絵画の情報を当たる事はごく普通に行っていた。これは西欧の税金対策絵画に限らず、およそ楽器が描かれた絵は全て対象になっている。別に無縁だとは思わない。

 税金対策にならないような絵であっても、漫画は小学生の時は読んでいた。数はそれほど多くないがそれは買ってもらえるかどうかとも関わってくる。中学以降は徐々に読まなくなり、中𝟐の後半以降現在に至るまで滅多に読む事は無いが、部室に置いてあったとかネットで誰かがリンクを貼っていたなど、機会があれば読んだりはする。最近もツイッターで宣伝に来る𝟒齣漫画などを読んだ。自分で漫画を描いた事は無い。漫画家になりたいと思った事も無かった。ただ、小学生の時は休み時間や家で漫画のキャラクターをノートに写したりした事はあったし、中高では授業中の暇潰しとして机やノートに写したりはしていた。年賀状にも絵を描いていたが、最初はゲームのキャラクター等を写していたものの、そのうちネタが無くなったので自分でデザインを考えて描くようになっている。最終的には年賀状自体を書かなくなったが、それまでは年に𝟏回のお絵かきの時間だった。なので描画全般を言うならこれもやはり無縁という訳でもない。

 写生に関しては恐らく中𝟏の𝟏学期を最後にやっていないと思う。専門的な「写生」の定義は知らないが、一般的なものなら『日本語大辞典』には

しゃ - せい【写生】(名・サ変他) 事物をそのまま描くこと。スケッチ。sketch


とある。この定義だと図鑑や漫画の絵を写す事も写生に入りそうだが、景色を描いたりする事に関しては基本的に学校でしかやっていない。しかし嫌いだったという訳でもない。小学𝟒年生であっても。面倒臭いと思うものはあるが、嫌いな科目というのは無かったので。このブログはある程度テーマを抑えてあるが、それでもいろいろと話のジャンルが飛ぶのはそのせいでもある。小学校の時間割表に出てくる科目名全てがそれぞれの年齢に応じて追加されていっているだけ。

 そして、幼児期塗り絵は大好きだった。
ラベル:美術 写生 ぬり絵
posted by Marimó Castellanouveau-Tabasco at 23:59| 図工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする