2018年06月19日

防災より減災という話はどこへ行ったのやら

 昨日きのう地震じしんを受けて、早速さっそく報道ほうどうでは「都市とし機能きのうのもろさ」という大好きなキーワードを使つかって作文さくぶんはじめているよう。

大阪おおさか北部ほくぶ地震じしん都市とし機能きのう隙突すきつく 水道すいどうやガス止まる


 鉄道てつどうが止まった件でも再開さいかいが遅いだの、類似るいじの話は昨晩さくばんからすでにちらほら出始ではじめている。

 テレヴィでもそうだが、報道ほうどうではしばしば紙芝居しばいがた情報じょうほう処理しょりをする人が出てくる。つまり、次の場面ばめんわるとまえ景色けしき一切いっさい無くなっている。もろさも何も、おおきな地震じしんがあった時は最初さいしょから電気でんき;ガス;水道すいどう輸送ゆそう遮断しゃだんされるという前提ぜんていになっているし、現実げんじつてきかんがえてもそれは自然しぜんな話。だから備蓄びちくの話は随分ずいぶん前から行政ぎょうせいでも継続けいぞくてき情報じょうほうを流している。歩いて帰る経路けいろ事前じぜん確認かくにんや、無理むりせず最寄もよりの避難所ひなんじょ一夜いちやを過ごしていく事や、避難所ひなんじょとして開放かいほうする施設しせつ提携ていけいという話も出ているし、少しずつ進められている。報道ほうどう機関きかんだってそれらを伝えている。むしろ今回こんかい電気でんき復旧ふっきゅう当日とうじつには完了かんりょうし、ガスも一月ひとつき以内いない目途めどは出ている。規模きぼおおきな災害さいがいなら昨日きのう今日きょう段階だんかいだと「復旧ふっきゅう見通みとおしは立っていない」という状況じょうきょう普通ふつうで、𝟑ヶ月ほどは覚悟かくごしておかないといけない。水は飲用いんようでさえ𝟐リットル/日とわれて久しいし、もう給水きゅうすいはじまっている。かなり展開てんかいは早い。今回こんかい程度ていど災害さいがい規模きぼで𝟏週間経ってまだ目途めどが立たないといった話ならともかく、発災はっさい𝟐𝟒時間じかん以内いない都市とし機能きのうがどうこう、行政ぎょうせい公共こうきょう交通こうつう機関きかん対応たいおうがどうこう評論ひょうろんするのは時宜じぎかなっていない的外まとはずれな話だろう。日頃の防災ぼうさい技術ぎじゅつ防災ぼうさい製品せいひん防災ぼうさい行事ぎょうじ紹介しょうかいの度に「老朽ろうきゅうした水道管すいどうかん」のはなしを訴えつづけた報道ほうどうがどれだけあったのか知りたいくらい。𢱧判ひはんというのは情報じょうほうを積み重ねて結果けっかてきえる事をうのであって、とりあえず反対はんたいの事をう、難癖なんくせをつけるという事を結論けつろん情報じょうほうを貼り付けていくのはただの非難ひなんであり、報導ほうどうでしかない。高校こうこう水準すいじゅん小論しょうろんならそれでも日本語にほんごが整っていればそれなりの点数てんすうになるだろうが、現実げんじつ視点してん施策しさくとしては非現実げんじつてきで不十分じゅうぶんなので、行政ぎょうせい企業きぎょうから個人こじんや小規模きぼ集団しゅうだんに至るまで、実践じっせんてきでないわる回答かいとう例だとかんがえておいた方がい。リーダーをそだてる教育きょういくには好い悪例あくれいとして使つかえる。

 ちなみに上に挙がっている神奈川かながわ県のれいえば、横浜よこはま市は以前いぜんから老朽ろうきゅうした水道管すいどうかんり換えに積極せっきょくてき随分ずいぶん前から市内しないのいたるところで工事こうじが行われている。「目がわるいと世界せかいが楽しくなる?」で話題わだいにした「地雷じらいに強い水道管すいどうかん」の話もその工事こうじ一例いちれいになる。しかし、「予算よさん目的もくてき無駄むだ公共こうきょう事業じぎょう」というかつての報道ほうどう偏見へんけんとして刷り込まれている大人おとなは少なくない。
 大した話じゃないが一応いちおう阪神はんしん震災しんさいの時は関西かんさいにいたのでいておくと、私は発災はっさい当時とうじており、揺れで起こされた。揺れがけっこう長かったのでその間は「本棚ほんだな倒れるかな~?」とていたが、結局けっきょく何も落ちて来なかった。揺れが収まってから居間いまへ行ってテレヴィの地震じしん速報そくほう震度しんど確認かくにんし「電車でんしゃ止まる。学校がっこう休み」と判断はんだんしてすぐにた。少しまえにも地震じしんがあって、点検てんけん電車でんしゃが止まったことがあったのが予行よこう演習えんしゅうになった。

 人口じんこう減少げんしょう維持いじ経費けいひ圧縮あっしゅくという事を前提ぜんていとした危機きき管理かんりとしては、壊れないようにする余裕よゆうが無ければ壊れる前提ぜんてい復旧ふっきゅう当座とうざしのぎが良策な訳で、これは機能きのう提供ていきょうする側だけでなく提供ていきょうされる側との連携れんけい必要ひつようになる。結局けっきょくのところ、知っている事と了解りょうかいしている事という話。起きてから慌てて実はこうだったと言っている暇があれば今何ができるか、将来しょうらい対策たいさくとして何が可能かのうかを現実げんじつ範囲はんいとその延長えんちょうかんがえる方が効率こうりつい。

 豊肥ほうひ地震じしんのさい、本震ほんしんと思われていた𝐌𝐣𝟔․𝟓の平成へいせい𝟐𝟖年𝟒月しがつ𝟏𝟒日じゅうよっか𝟐𝟏時熊本くまもと熊本くまもと地方ちほう激震げきしんが実は前震ぜんしんで、𝐌𝐣𝟕․𝟑の平成へいせい𝟐𝟖年𝟒月しがつ𝟏𝟔日じゅうろくにち𝟎𝟏時𝟐𝟓分熊本くまもと激震げきしんがさらに起きた事からおおきいのがまた来るのではないのか?という不安ふあんを持ったり、気象きしょう庁もそういう可能性かのうせいを匂わせる発言はつげんをするようにはなっているが、活断層だんそう直下ちょっかがた地震じしん過去かこれいとしてそういうのはむしろ少ないとかんじる。豊肥ほうひ事例じれい複数ふくすうの活断層だんそうのあちこちが同時多発てきに余震を起こしている特殊とくしゅれいだし、本震ほんしん規模きぼの割には異様に余震がおおく長引いている。数は減ったが今でもつづいているくらい。たいていは一週間ほどで已んでしまう。

 一方いっぽう、もっとおおきな規模きぼ地震じしんでは「次」があることはある。東北とうほく地方ちほう太平洋たいへいよう激震げきしんでは直前ちょくぜんに近くで大地震じしんがあったし、南海なんかいトラフ巨大きょだい地震じしん連動れんどうが知られている。今回こんかいちらりと話が出ていた慶長けいちょう伏見ふしみ地震じしん大分おおいた愛媛えひめ京都きょうとにかけて連続れんぞくして起こっている。歴史れきしてきにも南海なんかいトラフ巨大きょだい地震じしん前後ぜんご京都きょうとおおきな地震じしんが起きているという指摘してきがあり、今回こんかい地震じしん南海なんかいトラフ巨大きょだい地震じしん前兆ぜんちょうとなりうるのかいなかが個人こじんてきには興味深きょうみぶかい。今回こんかい震源しんげんに近かった大阪おおさか北部ほくぶ北大阪域きたおおさかいき高槻たかつき市は大阪おおさか市と京都きょうと市の中間ちゅうかんで、京都きょうとでも震度しんど𝐕強を観測している。むかしなら「京都きょうと地震じしんがあり、大阪おおさかでも揺れた」という形で記録きろくに残るだろう。
posted by Marimó Castellanouveau-Tabasco at 23:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする