2018年06月14日

就活学生が読んではいけないお話⑧/縦の方言⑧/デマ発生の瞬間②/リーダーを育てる教育(⁵∕₅)

 𝐒𝐍𝐒ソーシャル・ネットワーク・サーヴィス履歴書りれきしょから匿名とくめいの書き込みでも特定とくていするというのは、住所じゅうしょ学歴がくれき趣味しゅみなどの記載きさい内容ないようと、ネット上の書き込み内容ないよう比較ひかくするという方針ほうしんのようだが、履歴りれき𝐒𝐍𝐒ソーシャル・ネットワーク・サーヴィスの書き込みも人工じんこう知能ちのうで作ってしまうとどうなるのか?という視点してんには触れられていなかった。心理学しんりがくでもよく抜け落ちている視点してんだが、自分達じぶんたちは何でも知っている神のような存在そんざいで、対象たいしょうは何も知らない子羊こひつじ……とは限らない。最初さいしょから解析かいせきされる前提ぜんてい対策たいさくされると話はわってくる。

 人工じんこう知能ちのうとまでいかなくても、むかし広島弁ひろしまべんコンヴァーター」という、通常つうじょう文章ぶんしょう広島弁ひろしまべんのような表現ひょうげんえてくれるサイトがあった。今でもひょっとしたらあるかも知れない。それだけで文体はおおきくわる。日本語にほんご解析かいせき能力のうりょく翻訳ほんやく機能きのう使つかうとすぐに判るが、マイクロソフトやグーグルのような巨大企業きょだいきぎょう継続けいぞくてき開発かいはつをもってしても未だに信頼性しんらいせいは低い。

 そもそもアナログでも、下宿げしゅくに住んでその周辺しゅうへん情報じょうほう𝐒𝐍𝐒ソーシャル・ネットワーク・サーヴィスで書き、電車でんしゃで𝟏時間じかんかけて大学だいがくに通い、𝟓𝟎𝟎㎞ごひゃっきろ離れた故郷こきょう就職しゅうしょくしようと実家じっか住所じゅうしょ履歴書りれきしょに書くと、履歴書りれきしょ大学だいがく名と𝐒𝐍𝐒ソーシャル・ネットワーク・サーヴィスから同一どういつ人物じんぶつであると推測すいそくするのはむずかしくなる。当っていない事の証明しょうめい事実上じじつじょう可能かのう。当たった⅓だけを強調きょうちょうするのはハーディの論証ろんしょうでしかない。

 もうひとつ、意外いがい焦点しょうてんを当てられないのが、「匿名とくめいだから匿名とくめいでありたい訳ではない」というてんたんに書き込み先が実名じつめいを書かないのが一般いっぱんてきだからとか、人にわれて名前なまえは書かない方がいとわれて特に意識いしき無くわれた通りにしている場合ばあいや、文章ぶんしょう視点してん個性こせいてきな人の場合ばあいは、自然しぜん共通きょうつう点がりになりやすい。機械きかい分析ぶんせきするまでもなく。しかし、その人はそれを気にしておらず、さらにまったく別の場で、その場の雰囲気ふんいきに合った接し方をった場合ばあい分析ぶんせきする側は、すでに見つけている共通きょうつうする書き込みに引っ張られて見過ごしてしまったり、まった無関係むかんけいな人の書き込みに共通きょうつう項を見出みいだはじめる。蓄積ちくせきしたデータや傾向けいこう足枷あしかせとなる。

 たとえば履歴書りれきしょ趣味しゅみがスポーツとか、経歴けいれきにテニスの大会たいかい優勝ゆうしょうしたといてあって、𝐒𝐍𝐒ソーシャル・ネットワーク・サーヴィスでもテニスやスポーツの話題わだい頻繁ひんぱんにしており、活動かつどう範囲はんい履歴書りれきしょ住所じゅうしょから遠くない場所ばしょだった場合ばあいに、匿名とくめいであっても共通きょうつう性をかんるだろうが、いている本人ほんにんは特にそれがバレてはこまるという認識にんしきではなく、匿名とくめいでやりりするのが慣習かんしゅう仲間内なかまうちだっただけだったとする。一方いっぽうで、恥ずかしいので人には言っていないが子供こどものころから茶道ちゃどうをやっていて、そちらのサークルでは丁寧ていねい言葉遣ことばづかいでやりりをし、スポーツや生活せいかつのことは一切いっさい触れておらずお茶の話だけを実名じつめいで書きこんでいた。そしてたまたまその人の近所きんじょに住んでいて同じく趣味しゅみがスポーツでテニスを特にやっている人がテニスサークルで似たような経験けいけん匿名とくめいで語っている。実名じつめいがあり触れた名前なまえ同姓どうせい同名どうめい多数たすういた場合ばあい、データを洗って同一どういつ人物じんぶつとみなすのはどちらだろうか?こういうのは機械きかいでも人間にんげんでもせいしく関係かんけいを導くのは非常ひじょうむずかしい。むずかしいから「わかりません」と結論けつろんすのならまだ問題もんだいい。ビッグデータなんてものをなまじ洗ってしまうと、茶道ちゃどう人口じんこうよりテニス人口じんこうの方が圧倒あっとうてきおおいだろうし、若い人の趣味しゅみだとか言葉遣ことばづかいの傾向けいこう平均へいきんてきに当てはめれば、近所きんじょ別人べつじん優先ゆうせんして関連かんれん付けかねない。この時点じてんでデマを発生はっせいさせている訳だが、人工じんこう知能ちのうした結論けつろんにしき御旗みはたとして盲目的もうもくてきに信じ込んでしまう人が出てくると、本人ほんにんが何を言っても全てデマに基づいて真偽しんぎ判定はんていしてしまいかねない。

 これは人工じんこう知能ちのうもちいるまでもなくすでに起こっていて、学歴がくれき家柄いえがら所属しょぞく部活ぶかつ参加さんかした活動かつどうといったものの評価ひょうかは、その時の流行りゅうこう採用さいよう基準きじゅんがあり、「このキーワードがある人はこの能力のうりょくがあるに違いない」と関連かんれん付けている。適性てきせい検査けんさ結果けっかでもそれは同様どうよう適性てきせい検査けんさは類似の質問しつもんを繰り返したりするし、何度なんども受けていると同じ質問しつもんに出くわしたりもするので、まえはこの選択肢せんたくしにしたから今度こんどはこの選択肢せんたくしにしよう……と遊び半分はんぶんで受けたとしても、解析かいせき結果けっかを伝えられた側はそれを大真面目まじめに受けっている。知識ちしきがあって経歴けいれき検査けんさ対策たいさくをしてくると、もう確りつ論で「ふつうはこうだから」の繰り返しになる。人工じんこう知能ちのうはこれを高速こうそくで行っていくだけなので、やはり独創性どくそうせい多様たよう性の確保かくほむずかしい。「ふつう」の水準すいじゅんちが世界せかいで育っている人とも合わなくなってくる。かえって階層かいそう偏在へんざいが進むかも知れない。古代こだい職能しょくのう集団しゅうだんごとの部落ぶらくのように。

※2018.07.02修訂:以下、内容が古くなったので最新のものに差し替え。
※2018.11.29版に差し替え
 だれについていてあるのか、どうしてそうえるのかを説明せつめいできる人がどれくらいいるのか興味きょうみがあるので上げてみる。人工じんこう知能ちのうでも集合しゅうごう知でも天才てんさいでも名探偵たんていでもどうぞ。

posted by Marimó Castellanouveau-Tabasco at 08:00| 情報処理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする