2018年02月17日

カーリング 菓子 決勝 チーズあじ𝐯․うすあじ

 基本的な単語は頭に入って問題としなくなっても新鮮な情報が目に入る機会はまだある。𝐍𝐄𝐃や𝐂𝐙𝐄、𝐉𝐏𝐍のような国の略称をおぼえる機会にもなるし、選手の名前もそう。実況や解説で必ず声に出してくれるので、なんて読むかはわからなくても、教えてくれる。それと字幕の名前のつづりを対応させると、名前の読み方もわかってくる。するとそのうち同じ名前も出てきたりするのがわかるし、似たような名前でも読み方が違うことがわかったりもする。ここで、国の名前も頭に入っていると、それぞれの国で使われている言語の違いということもわかりやすくなってくる。英語という狭い世界に終わらない話で、さまざまな言語に触れることになる。コタツに入っていながらでも世界を感じることはできるし、現地に行っても英語でしかやりとりしようとしない人の「グローバル」では決して学べない世界への入口も培われる。最初に紹介したリンク先だと𝐍𝐄𝐃の選手に𝐈𝐫𝐞𝐞𝐧 𝐖𝐮𝐬𝐭という選手名があるが、𝐍𝐄𝐃は𝐍𝐞𝐝𝐞𝐫𝐥𝐚𝐧𝐝[ネーデルラント]のことだろう。英語だと𝐍𝐞𝐭𝐡𝐞𝐫𝐥𝐚𝐧𝐝𝐬[ネザーランズ]になる。一方、𝐂𝐙𝐄は𝐂𝐳𝐞𝐜𝐡から来ているだろうから、英語表記が元になっているのかも知れない。チェコ語ではČeskáのように𝐂の上に記号がつく。háček[ハーチェク]という名前で、英語では𝐜𝐚𝐫𝐨𝐧[キャロン]という。選手のユニフォームなどにはそういった現地語表記がなされている場合があるので、よく見ていれば画面の中で、字幕とは違うつづり方をしているのが目に入るはず。国によって使われている音声記号やつづりも異なる。[ʧ]だと𝐜𝐳𝐞、čeの他に、𝐜𝐞、𝐜𝐡𝐞、𝐭𝐜𝐡𝐞、𝐭𝐬𝐜𝐡𝐞、𝐣𝐢𝐞……と。他の文字体系も含めればч、چ、체、チェ……まだまだたくさんある。

 記号の種類や名前や使い方は知っている人がいないと画面の中だけではなかなかわからないし、記号の名前を知らないとネットでも調べようがないという厄介な問題はあるが、ずっと見ていると、「この名前の読み方ではこのつづり方をするらしい」というのがなんとなくわかってくる場合もある。本を読まなくても、習いに行かなくてもそうやって見ているだけで知識は増えていく。スナックをボリボリ食べながらでも、横になってウトウトしながらでも。

 私はオランダ語は知らないが、𝐈𝐫𝐞𝐞𝐧という名前は多分イレーンとかイリーンと読むんじゃないかと思う。通常はローマ字読みと同じ、つづりに忠実な読み方をするのでイレーンだろう。ただ、会話の中では発音が変わることもある。以前「欠けまして、おめでとうございます」でアラビーヤ語の母音は𝟑つしかなく、[𝐢]と[𝐞]、[𝐮]と[𝐨]の区別がはっきりしないことに触れたが、これは言語全般で起こる話で、しばしば[𝐢]と[𝐞]、[𝐮]と[𝐨]は入れ替わる。知っておくと色んな言語や発音・聞き取りで役に立つ現象。また、オランダ語ではつづりと発音がわりと忠実なので、長音はそのまま𝐚𝐚とか𝐞𝐞と伸ばす。英語表記しか知らない人には「アー」と伸ばすために𝐚𝐚とつづると笑うかも知れない。いろんな書き方を知っていると、「オランダ語とかではそういう書き方するよね」と別の可能性を考えたり素直に受けいれられたりする。英語を学ぶことで一定程度世界がひろがるのは確かだが、英語しか知らないとむしろ世界が縮まる・排他的になる人が少なからずいるということも感じる。それを防ぐためにもこういうちょっとしたところで目に慣らしておくのは悪いことではない。大人になってからだとなまじ英語が得意な人の方が受けいれられず手遅れになってしまう場合があるので注意がいる。いくらグローバルとか国際という言葉を使っても視野はあまり広くない。

 オランダ人の苗字も英語の感覚からすれば面白い。デ・ヨングという選手がいるが、𝐝𝐞 𝐉𝐨𝐧𝐠と書いている。他に𝐯𝐚𝐧 ○○とか、𝐯𝐚𝐧 𝐝𝐞𝐧 ○○という苗字もある。フランス人でも𝐝𝐞 ○○、一部のドイツ人でも𝐯𝐨𝐧 ○○と前についていたりすることがある。昔水泳の選手にファン・デン・ホーヘンバンドという人がいた。音楽家のベートーヴェンもルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンという名前だったりする。

 𝐝𝐞 ○○はフランス語だと考えるとたいてい当たっていると思う。英語の𝐨𝐟とか𝐟𝐫𝐨𝐦のこと。「の」。源頼朝を[みなもと-の-よりとも]と呼ぶようなもの。𝐘𝐨𝐫𝐢𝐭𝐨𝐦𝐨 𝐧𝐨 𝐌𝐢𝐧𝐚𝐦𝐨𝐭𝐨で、ノ・ミナモトさん。𝐯𝐚𝐧はオランダ語。なのでベートーヴェンも先祖がオランダ系なのだろうという想像ができる。ファン・ベートホーフェンという読み方もできる。ドイツ語読みはヴァン・ベートーヴェンではなく、ファン・ベートファンとかファン・ビートファンになるかと思う。

 𝐝𝐞𝐧 はオランダ語の定冠詞で、英語の𝐭𝐡𝐞に相当する。日本史で出て来る「ハーグ密使事件」のハーグはオランダの政治首都で、𝐃𝐞𝐧 𝐇𝐚𝐚𝐠[デン・ハーグ]という呼ばれ方もする。現地では確かそう書いていた気がする。正式名称は𝐬❜ 𝐆𝐫𝐚𝐯𝐞𝐧𝐡𝐚𝐠𝐞[スフラーフェンハーヘ]らしいが、昔おぼえたものの、この表記を目にしたことがない(笑) ドイツ語に直すと𝐃𝐞𝐫 𝐇𝐚𝐚𝐠になる。なので男性形のよう。

 𝐯𝐨𝐧はドイツ語で、やはり英語での𝐨𝐟や𝐟𝐫𝐨𝐦になる。苗字に𝐯𝐨𝐧がついている人は貴族系の出自に多い。世界史に出て来る鉄血宰相𝐎𝐭𝐭𝐨 𝐯𝐨𝐧 𝐁𝐢𝐬𝐦𝐚𝐫𝐜𝐤[オットー・フォン・ビスマルク]とか、ロケット開発に関与し、ガンダムでも月面都市の名前になっているドイツ系アメリカ人の𝐖𝐞𝐫𝐧𝐡𝐞𝐫 𝐯𝐨𝐧 𝐁𝐫𝐚𝐮𝐧[ウェルナー・フォン・ブラウン]などがそれ。知らない人は名前くらいは知っておくと、世界史や教養、クイズに役立つかも知れない。そういえばロシア人の名前は姓氏にも男性形・女性形があるということで五輪にからめて解説しているのが昨日紹介されていたので読んでみた。

「ワ」で終わるロシア女子選手



 雑学となっているが、性を区別する言語に触れると必須の項目になってくる話の派生なので、「常識」「教養」として頭の隅においておいた方がいいと思う。英語だけやっているとこの発想が身につかないので。多くの言語で女性形は−𝐚で終わる。地名の語尾としてよく出て来る−𝐢𝐚もそう。

 あとは今大会でよく目にする特徴的な表記として平昌がある。音読みならヘイショウ。朝鮮語読みならピョンチャン。ハングル文字表記だと평창。ラテン文字表記だと𝐏𝐲𝐞𝐨𝐧𝐠 𝐂𝐡𝐚𝐧𝐠。普通にローマ字読みするとピェオング・チャングと読みたくなるところだが、そうならないのは、ハングル文字のラテン文字変換の規則による。

 ハングル文字は非常にわかりやすく出来ていて、子音と母音を左右か上下に組み合わせるのが基本。さらに子音が𝟏つ加わると下につける。だから、[po]だったら「𝐏𝐎」で𝟏つの文字としているようなもの。포になる。ㅍが[p]で、ㅗが[o]になる。𝐘は半母音なので線を一本加える。だから𝐩𝐲𝐨だとㅍとㅛの組み合わせになって표。

posted by Marimó Castellanouveau-Tabasco at 01:41| 情報処理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする