2018年02月11日

転倒・大転倒・スーパー大転倒……滑落

 日本時間の𝟎𝟐月𝟎𝟕日𝟎𝟎時𝟓𝟎分頃、現地𝟔日𝟐𝟑時𝟓𝟎分頃台湾付近のごく浅い場所で𝐌𝐣𝟔․𝟑の地震があって、沖縄県の与那国島で最大震度Ⅱを観測した。

 私が知ったのは朝になってからニュースを通してで、映像も入ってきていた。数字が発信元で多少ずれていたが、米国発表で台湾の花蓮県𝟐𝟐㎞北東沖の深さ𝟏㎞で𝐌𝐰𝟔․𝟒といった感じだった。それほど数字が大きくないが、ものすごく浅い場所だったので揺れが大きくなったのかな?と思っていた。

 少し前、𝟎𝟐月𝟎𝟒日𝟐𝟐時𝟓𝟔分頃にも台湾付近深さ𝟏𝟎㎞で𝐌𝐣𝟔․𝟓の地震があって、与那国島で最大震度Ⅱを観測していた。まぁまぁ大きな規模で浅かったので「おや?台湾は大丈夫なのか?」と思ったものの、全然ニュースになっていなかったので問題無いのかな?と思って忘れた数日後の地震だった。

 結局𝟏𝟎日時点での発表では、𝟒日の地震は北緯𝟐𝟒°𝟎𝟕․𝟎′東経𝟏𝟐𝟏°𝟒𝟐․𝟐′深さ𝟏𝟎㎞で𝐌𝐣𝟔․𝟓と修正されており、結果的にはこれが前震となったよう。𝟕日の本震は北緯𝟐𝟒°𝟎𝟓․𝟐′東経𝟏𝟐𝟏°𝟒𝟎․𝟔′深さ𝟏𝟎㎞で𝐌𝐣𝟔․𝟕と修正されている。やはりそれなりの規模ではあったようだ。大地震というほどではないがこの規模は日本の観測範囲だと昨年は一度も起きていないかと思う。去年は𝟎𝟓月𝟎𝟗日宮古島近海弱震が𝐌𝐣𝟔․𝟒。北朝鮮の水爆実験は𝐌𝐣𝟔․𝟏だったのでずっと小さい。

 たまたま去年𝟑𝟎周年だった𝟏𝟗𝟖𝟕年﹦昭和𝟔𝟐年𝟏𝟐月𝟏𝟕日𝟏𝟏時𝟎𝟖分𝟏𝟔秒𝟖の千葉県東方沖強震が𝐌𝐣𝟔․𝟕。この時は千葉県﹙銚子&千葉&勝浦﹚市で最大震度Ⅴ。全壊𝟏𝟔棟・半壊𝟏𝟎𝟐棟・死者𝟐人で戦後初めて関東の地震で死者が出たものだったらしい。当時私は関東にいなかったので状況は記憶に無い。平日のお昼前だったので学校で経験した子供も少なからずいたろう。

 今回の花蓮市沖地震では、直下型に近いものだったわり家屋の倒壊は、少なくとも日本にいる限りは情報を目にしない。実際はどうなっているのかわからないが、主な被害はビル𝟕棟が倒壊または傾斜で、𝟏𝟏日現在私が知っている範囲では死者𝟏𝟕人・傷者𝟐𝟖𝟎人・避難者一時最大𝟖𝟎𝟎人余り。大きな建物の方が被害が大きいように見える。現地の映像でもそれは感じられた。これは長周期地震で言われる話に近い。固有振動数が小さな家屋よりは中規模のビルと合致したのかも知れない。

 ほかに、大きな被害が出た建物はすべて活断層の上にあたる場所だったとの現地解説もちらりと目にした。空撮の映像では傾いたビルのそばに川が流れていて、地盤があまり強くないのだろうなというのは素人目にも感じられた。日本の建築の専門家は、低層が潰れており柱が少ない一方、𝟏本の柱に鉄筋が多過ぎると指摘していた。このやり方は計算上強度を保てるものの実際は揺れに強くないらしい。柱が少なく低層が押しつぶされるというのは阪神大震災の時によく出て来た話で、𝟏階が駐車場になっている建物は要注意だとよく言われた。

 地震の規模や揺れの質、地形や建物の構造など、どの方面から見ても何かしら理由は出てくる状況のようだが、それを考えれば被害は少なく済んだのかなとも感じる。

 この台湾付近から北東方向に向かって沖縄トラフがのび、更に北東へ行くと南海トラフとなってそのまま静岡県にいたるが、その南海トラフ巨大地震の発生確率に関して、今後𝟏𝟎年以内に𝟑𝟎%程度、𝟓𝟎年以内に𝟗𝟎%程度以上と先日数字を引き上げた発表があった。前にも「𝐋𝐢𝐤𝐞 𝐭𝐡𝐞 𝐌𝐨𝐭𝐡𝐞𝐫 𝐨𝐟 𝐀𝐧𝐭𝐬」で話題にしたが、起こらないかも知れないし、明日起こるかも知れない。どうにもとらえようのない数字ではある。今年生まれた子供が人生𝟏𝟎回やり直したら𝟗回は𝟓𝟎歳になる迄に経験するという話だが、人生𝟏回しかないし、最近𝟏𝟎年以内に起こった日々の様々な出来事がどれくらいの確率で起こったものなのかなんて考えようもないので実感がわかない。志望校に受かる確率が予備校の模試の結果で𝐀判定だとおそらく𝟖𝟎%以上くらいだろう。𝐂判定だと𝟓𝟎%くらいかと思う。あなたは受けますか?というお話。でも地震は入試と違って日付がわからない。

 もっと身近だと今日の𝟏㎜以上の降水確率、何%なら傘を持っていきますか?という話になる。𝟑𝟎%?𝟓𝟎%?𝟗𝟎%?個人的には𝟑𝟎%あったら折り畳み傘は持って行く。𝟓𝟎%あったら確実に降る前提で大きめの傘を持って行くが、𝟗𝟎%と𝟏𝟎𝟎%の違いがよく分からない。レーダーで既に西から雨が降っているのはわかっており、予報で散々雨が降ると言っておきながら𝟏𝟎𝟎%じゃない時がある。この期におよんで降らない確率𝟏𝟎%というのは一体何なんだ?と感じる。地震の発生確率に似た感覚をおぼえるのはこの、降水確率が𝟓𝟎%を超える時の降らない確率を考えた時。

 最近、南海トラフに加えて言い始めたのが北海道南方の巨大地震。普段の小さな地震では浦河沖地震、青森県東方沖地震、十勝沖地震、根室半島南東沖地震、国後島付近地震、択捉島附近地震、択捉島南東沖地震といった名前で呼ばれているような範囲になるが、ここで𝐌𝟖級以上の地震&津波が発生して、東日本大震災の時と同じようなことになるという。ここも今回、発生確率について言及されていた。

 以前苗字の番組『日本人のおなまえっ❢』で、ひらめ
平目
なべさわ
鍋澤
かいざわ
貝澤
といった食べ物に関係する苗字を取り上げていたさい、𝟒𝟎𝟎年程前の大きな地震で𝟔𝟎𝐦の津波が来襲、波が引いたあと、木の枝にヒラメが引っかかっていた、鍋や貝が流れ着いていたことがきっかけで苗字になったと語源が紹介されていた。場所は平取町。字幕では「ひらとり」と出ていたが、実際は北海道道央、日高地方のさるぐん
沙流郡
びらとりちょう
平取甼
のことだろう。地震の名前は具体的に出て来ていなかったが、𝟒𝟎𝟎年前で巨大な津波を伴うということで、可能性としては以下の通り。

𝟏𝟔𝟑𝟓年𝟎𝟑月𝟏𝟐日
寛永𝟏𝟐年𝟎𝟏月𝟐𝟑日
寛永蝦夷地震『福山秘府』に記述㊒ 𝟏𝟕世紀前半の千島海溝南部十勝沖〜根室沖震源の𝐌𝟖․𝟔級地震津波堆積物に𝟏𝟔𝟏𝟏年慶長会津地震説と𝟏𝟔𝟑𝟓年寛永蝦夷地震説㊒
𝟏𝟔𝟏𝟔年𝟎𝟗月𝟎𝟗日𝟏𝟓時頃
元和𝟐年𝟎𝟕月𝟐𝟖日
元和陸前地震宮城県沖で推定𝐌𝟕․𝟎。仙台城󠄃石壁&櫓破損。修復石垣発掘済み。三陸地方に津波㊒?江戸でも有感?
𝟏𝟔𝟏𝟐年𝟏月𝟐日
慶長𝟏𝟔年𝟏𝟏月𝟑𝟎日
慶長𝟏𝟔年𝟏𝟏月三陸沖地震地震𝟑回&津波。伊達領内で溺死者𝟓𝟎𝟎𝟎人
𝟏𝟔𝟏𝟏年𝟏𝟐月𝟎𝟐日𝟏𝟎時頃
慶長𝟏𝟔年𝟏𝟎月𝟐𝟖日巳刻以後
慶長𝟏𝟔年𝟏𝟎月三陸沖地震
﹙慶長会津地震﹚
三陸沖で推定𝐌𝟖․𝟏。𝐌𝟗級十勝・根室沖地震説や𝐌𝟗級東北地方太平洋側地震説㊒三陸~北海道東岸で地震、震害未詳。津波𝟑回。海鳴㊒で伊達領内死者𝟏𝟕𝟖𝟑人・南部&津軽で人馬死𝟑𝟎𝟎𝟎余。鵜住居[ウノスマイ]・大槌[オオツチ]・横沢で死者𝟖𝟎𝟎人。船越で死者𝟓𝟎人。山田で死者𝟐𝟎人。津軽石で死者𝟏𝟓𝟎人。宮城岩沼で全家屋流失。近辺で事前に潮色異常㊒ 相馬中村海岸で死者𝟕𝟎𝟎人。陸前高田で溺死𝟓𝟎人。家屋殆ど流失。宮古で全家屋流失・前年鰯大漁。北海道東部で溺死者多。波源は昭和三陸津浪と畧一致。『玄蕃先代集』は銚子で津波。但し日附は𝟏𝟔𝟏𝟏年𝟏𝟏月𝟐𝟗日﹦慶長𝟏𝟔年𝟏𝟎月𝟐𝟓日
𝟏𝟔𝟎𝟖年𝟏𝟐月𝟑𝟎日
慶長𝟏𝟑年𝟏𝟏月𝟐𝟑日
慶長仙台沖地震津波で𝟓𝟎人死亡。
𝟏𝟓𝟖𝟕年𝟎𝟐月𝟏𝟒日
天正𝟏𝟓年𝟎𝟏月𝟎𝟕日
天正津軽地震津軽でところどころ家蔵崩壊。青森県青森市浪岡の浪岡京德寺損壊。
𝟏𝟓𝟖𝟔年𝟎𝟓月𝟏𝟒日
天正𝟏𝟒年𝟎𝟏月𝟐𝟗日
天正陸前沖地震津波㊒ 宮城県本吉郡南三陸町戸倉に碑㊒

『日本被害地震総覧』より作成


2018.02.11追記
 肝心なことを書き忘れた。

 花蓮市沖地震で当初、傾いた建物の一つが「四つ星ホテル」だと紹介されていた。その後その言い回しは消えたので、真偽のほどは不明だが、ふと思ったことがある。ホテルの格付けに使われる四つ星だの五つ星だのという評価に、建物の耐震性は入っているのだろうか?と。地震と無縁な地域の人にとって、ホテルであれ高級料理店であれ、食事の味やサーヴィス、装飾や娯楽や景色といった要素に目が向きがちで、地震のことなどは全く意識がないだろうが、日本を始め環太平洋造山帯やアルプス﹦ヒマラヤ造山帯といった地震の多発地帯ではこういった要素も決してあなどれない項目じゃないかと思う。耐震性の低い高級旅館と耐震性の高いビジネスホテル、どちらがいいですか?という調査が行われたことがあるのかは不明だが、同じような条件なら耐震性の高い建物で滞在することを望む人は決して少数ではないと思う。一方で、耐震基準は国によって異なり、またどの程度の基準なのかは一般人にとっては知りようがない。外見だけでは専門家とて判断はし辛いだろうが、それでも素人に比べればわかることはあるはずで、世界的に通用する格付けであるなら、そういった要素も加味してもらえると、外国で滞在する時の一つの目安にはなる。地震国だから対策はしてあるだろうと日本と同じ感覚で臨んでいいのかはわかりにくいし、仮に地震や津波があっても避難できる場所はあるのか?というのもわかりにくい。国内であっても土地勘のない場所であれば同様。𝐈𝐒𝐎みたいな国際規格があればいいのだが。あるいはすでに何らかの指標はあるのだろうか?
posted by Marimó Castellanouveau-Tabasco at 02:03| 情報処理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする