2018年01月08日

闇に生き、晴れて人に成れましたでございます……☂だけど

 ここ最近立て続けに似た様なジャンルの話題を目にした。発報日時ではなく私が目にした順序で触れるが、最初はこれ。

おかもとまり 夫が軽度の発達障害であることをブログで告白

 違和感が𝟐点。𝟏つは、最初から場所を把握してたどりつくのが苦手だとわかっているのなら、なぜその役目を当てて任せたのだろう?という疑問がある。何らかの事情があったのか、できるとふんで任せたのか、本人がやりたがったのかは知らないが、これは相手が発達障碍なのか健常者なのかに関わらず、適材適所の問題になってくるし、覚悟があって任せたのなら文句を言うべきことでもないと思う。この辺は単なる夫婦のもめごとにとどまらず、役割分担やリーダー論という視点でも考えるべきことがある点では、いい話題だと思う。「泣いて馬謖を切る」という故事成語があるが、あれと通じる話でもある。情報処理上も話題にできる話なのでまた機会があれば触れたいと思う。

 違和感の𝟐つ目は発達障碍の説明。「勉強や記憶力、音楽の才能はピカイチなのに、簡単なことができないの」としている。文中の夫がそういう人なのかも知れないが、一般論としても似たような説明が出て来ることがある。これは、普通の人ができるようなこともできないことで社会から阻害されることから守ってやるために、「うまくみつけてやればすごい才能を発揮するんです」という方便として言い出したことなのかも知れないが、ちょっと話が独り歩きしている気がする。歴史上の偉人で発達障碍の人物をあげつらっていることがあるが、発達障碍という診断は昔はなかったし、断片的な噂や記録から断定するのはやってはいけないことで、これは例示というよりはデマの拡散に近い。情報処理上も気をつけておくべきで、障碍に限らず、歴史上の功績などにも言える。

 また、一部の天才扱いされている人と発達障碍を結びつけた例ばかりが強調されることで、発達障碍であれば何らかの天才的な才能を持っているというイメージが流布されたり、逆に人より優れた才能を持っている人は何らかの発達障碍を持っているという印象が出てきている。実際は特に特別な才能が無い人もたくさんいるし、周囲のなかでは多少優れていても、歴史上の天才となりうるほど極端な才能とまではいえない人の方が大部分で、その点では健常者と変わらない。また、人より優れた点を持っているが、別に発達障碍ではない健常者もたくさんいる。結果的に障礙者にも健常者にも差別や偏見の種をばらまいていることになっているんじゃないかという気がしている。

 そう思って間もなく、今度はこんな記事に出くわした。

ちゃんと知りたい発達障害、3つのタイプ(ASD・ADHD・LD)の傾向と特徴

 説明は別に間違っているわけではない一般的なものなのだが、これも注意がいる。専門家がみるのと一般人がみるのとは印象が異なってくる可能性があるので。

 文中にいくつか条件が書かれているが、 その基準をどこに置いているのか?どの程度のものなのか?というのは明確に書かれていない。現場で多くの実例をみている人の上から下までと、日常生活の範囲内で知り合いを見回して考えるのとでは印象が異なってくる場合がある。結果、書いてることには当てはまるが、学問的な発達障碍の基準には該当しない人まで発達障碍というレッテルを貼ってしまう、あるいは発達障碍のように何らかのレッテルを貼りたいがために、意図的に書かれた条件に合う行動はないかを探す報導行為が行われてしまう危険性がある。

 例えば、「たとえ話や冗談が通じない」などは大阪人からみれば東京人の多くがそう見えてしまうかも知れない。「物を忘れたり、なくしたりすることが多い」なんてのは年をとっても起こる。「計算ができない」と思ってる人はいくらでもいるだろう。使い方次第になってくる。この点に関してはもっと高度な話になると、心理学の学位を持っている、認証心理士の資格を持っている、精神科医だ研究者だ……といったものさえ時に当てにならないくらい情報処理力を要求される話がたくさんあるので、判断はものすごく注意がいる。簡単にいえば、1つや2つで決まらない様々な条件がある、継続的に検討する必要がある、前後の事情も考慮しないといけないということ。

 最後にこういうのも目にした。

発達障害の「早期発見ツール」乳幼児健診で普及(𝟐𝟎𝟏𝟖年﹦平成𝟑𝟎年𝟎𝟏月𝟎𝟖日現在リンク切れ。𝐆𝐨𝐨𝐠𝐥𝐞の検索結果参照)

 こちらは現場の専門家が使う話だが、簡単には決められないというのがどういうことなのか具体的にわかりやすい例としてあげてみた。なかでも

𝐌−𝐂𝐇𝐀𝐓のフォローアップ面接用マニュアル

が一例となろう。これだけのことをしないといけない。これは1歳半の赤ん坊に対しての審査で、更に継続的にみる必要もある。場合分けは情報処理としても重要なプロセスとなるので、もう少し一般化した形でまた触れたいと思う。

 なお、上記の診断テストは、𝟑つ以上当てはまると発達障碍の疑いとなるが、重要項目もまた別に設定されている。また、該当しなかった人はほぼ𝟏𝟎𝟎%発達障碍でないとされている。そして、該当した人で実際に発達障碍だった人は𝟔𝟖%とほど。つまり、テストで発達障碍の判定がでても、𝟑割は外れている可能性があるとされている。つまりこれだけのことをしても絶対ではない。
posted by Marimó Castellanouveau-Tabasco at 23:59| 情報処理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする