2017年04月14日

豊肥地震1周年

 今日は熊本地震の1周年という、地震の話題をするにも良い機会なので記念日地震について触れておく。
 個人的には「豊肥地震」とか「豊肥大震災」と呼んでいる。地震の発生地点が熊本県天草・葦北地方から熊本地方、阿蘇地方、更には大分県西部、南部に跨っていたので。大分県でも被害は出ている。「熊本地震」という呼称は最初の大きな地震発生後間もなく気象庁が命名・発表してしまったので修正が効かなくなったことが始まり。そのあとの広域的で群発地震のような広がり方を想定していなかったんだと思う。
 豊肥地震はその後7月末くらいだったと思うが、大分県震源の地震が収まり、秋、9月下旬か10月くらいだったと思うが、熊本県震源の有感地震が一度も無い日が出て来るくらいまで収まった。最近はまた回数が増えているが、一周年が近いからかも知れない。

 人間は良いことでも悪いことでも何周年・何回忌と一定間隔で思い出したり行事をしたりするが、これはあくまで人間が時間の概念に従って勝手にやってるだけで、自然には何の関係もないこと。なので人間の感覚にこじつけて自然現象を考えるのは無理があるものの、なんとなく傾向を感じることが無いわけじゃない。それが「記念日地震」。
 地震の多い日本では有感地震に限っても每日最低1回はどこかで発生している。1年のうち有感地震の起らなかった日は年に数日しか無い。これは東日本大震災以降顕著で、昔はもっと地震が少なかったらしい。実際、たまに20世紀の地震記録をのぞく機会があると、たまにある群発地震の発生時期以外は地震がものすごく少なく、有感地震が起こらなかった日が月に何日もあるのが分かる。たまにある大きな地震も餘震が数日~一週間くらいで収束していたりする。
 地震の多い東日本大震災以降でも、やはり地震の多い地域と少ない地域というのはあって、東北地方太平洋沖地震の震源近くになる福島県沖・宮城県沖などはしょっちゅう起こってる。なのでいつ起こっても「またか」程度の印象しかない。他に多いのはトカラ列島近海。ちょうど昨日も何度か地震が起こっていたが、一年中起きてる印象がある。
 一方で、全く起きないわけではないが、そんなにしょっちゅうって訳でもない地域というのがある。かといって特売日のように毎月何日・何曜日と決まっているわけでもなく、規則性は無いようにみえるが、昨年ふと気づいたことがある。偶にしか起こらない地震って、実はその前󠄃後󠄂の日付の過去にも大きな地震が重なってることが多いなと。
 これは過去の歴史地震の日付を旧暦ではなく新暦に直してならべている中で分かってきたことで、ニュースや歴史の話題のように旧暦で捉えると気づけない。たとえば津波防災の日として制定された11月5日は安政南海地震の日ということになっているが、それは当時の暦での話で、現在だと12月24日になる。12月は南海トラフ地震の多い月。新暦と旧暦がごっちゃになるとそれがわかりにくい。

 ここ最近も記念日地震なのかな?と思うことがあった。たとえば今年の2月17日に大阪府北部地震、2月20日に兵庫県南東部地震が起こっている。この場所は一年のうちでもほんの数回起こるかなって程度の珍しい地域になるが、さかのぼると1317年2月25日に京都で死者の出た地震記録があるとのこと。また、1579年2月25日にも摂津で地震があって四天王寺の鳥居が崩壊したらしい。

 3月14日には福岡県北西沖地震、3月19日には福岡県福岡地方地震が起こっているが、ここも一年通してみると珍しい地域になる。しかし福岡県西方沖地震が2005年3月20日に起こっている。たしか有史以来では初めて動いた場所とされていたと思うが、警固断層帯の東側はこの時の地震でもひずみが解放されておらず、それが博多湾にまでのびているので動くと福岡でこのとき以上の揺れになる可能性が指摘されている。場合によっては津波もありうる。陥没事故の記憶も新しいが、地盤の弱い地域なので建物が無事でも液状化や陥没で身動き取れないという事態も想定しないといけない。福岡に旅行や出張で行く人は最悪飛行機や新幹線が使えなかった場合にどうやって帰って来るかの想定は頭の隅に置いておいたほうがいい。

 3月16日には日向灘で地震が起こっている。ここは福岡沖に比べれば地震の多い場所だが、それでも毎月のように起こっているというわけではない。が、1987年3月18日や1939年3月20日にはMj6.5~6.6の地震が発生して震度4~5になっている。

 3月18日には滋賀県北部という非常に珍しい場所で地震が起こった。1556年3月16日に京都で地震があって建物に多くの被害󠄂が出ている。

 4月1日は2011年に秋田県内陸北部で震度5強の地震があった。この年は東北地方太平洋沖地震という異常に規模の大きな地震の影響で全国あちこち普段起きないような場所の地震が起きてるからあまり参考にならないが、一応857年4月4日に比内・大館地方で地震による寺院の崩壊・山崩れによる埋没の記録がある。

 同じく4月1日は2016年に三重県南東沖地震が起こった。大阪でもエレベーターが止まっている。規模・震度は小さく津波も起こらなかったので直ぐに忘れられたが、いわゆる東南海地震のプチ版。そして1520年4月4日にも地震・津波の記録があって、現在の和歌山県南部にあたる熊野本宮や新宮で被害󠄂が出ているほか、京都でも揺れた記録がある。(追記:現熊野市は三重県南部紀勢東紀州地方)

 4月6日は新潟県中越地方で地震が数回起こった。場所は長野に近く、栄村で揺れを観測している。中越地震というと秋を思い起こすが、1966年4月11日と2011年4月12日にも長野県北部で地震が起こっている。但し前者は松代群発地震の一つでこの日がたまたま強かっただけ、他の日も連日地震は起こっていた。また、後者は3月12日に大きな地震が起こっているのでその餘震とも言えるからこの件は参考程度。

 最後につい先日、4月11日と12日に淡路島付近で地震。2013年4月13日にも大きな地震が起こっている。少し幅は広いが参考程度には856年4月13日~5月11日のいずれかに京都以南で大きな地震があって建物の倒壊があったらしい。

 このように、全く完璧に整合するわけではないので「法則」と言い切ってしまうには疑問だが、かといって全くバラバラというわけでもなく、一年のうち限られた日にしか起こっていないのに妙に附合することがしばしばあるのも確か。引き続き様子をみていこうと思っている。
posted by Marimó Castellanouveau-Tabasco at 10:47| 情報処理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする